車庫証明の更新を忘れたらどうなる?有効期限・再交付の流れまでをご紹介!
自動車を保有・使用する上で欠かせない手続きのひとつが「車庫証明」です。
新車や中古車を購入したときはもちろん、引越しをした際などにも必要となるこの車庫証明は、「自動車保管場所証明書」という正式名称で、管轄の警察署から発行されます。
日々の生活において、それほど意識することが少ない手続きかもしれませんが、実は車検や名義変更の際にも大きく関わってくる重要な書類です。
ところが、この車庫証明には“有効期限”があることを知らない人も少なくありません。
「取得しただけで安心していたら、うっかり更新を忘れていた」「証明書を紛失してしまった」といったケースも意外と多く、放置してしまうとさまざまなトラブルに発展する可能性があります。
今回は、車庫証明の有効期限や、更新を忘れた場合に生じる問題点、紛失時の対処法、さらに再交付の手続きについて詳しくご紹介します。
自動車の正しい管理とスムーズな手続きのために、ぜひ参考にしてください。
車庫証明の有効期限とは?
車庫証明は、一度取得すれば永久に有効というわけではありません。
証明書そのものには「保管場所証明書」と「保管場所標章(ステッカー)」の2種類があり、それぞれの用途と有効期限は異なります。
保管場所証明書は、車の登録や名義変更などの際に提出する書類であり、有効期限は「発行日からおおむね1か月間」です。
この期限を過ぎると、自動車登録の際にその証明書を使用することができなくなります。
一方で、保管場所標章は、車のリアガラスなどに貼り付けておくシール状の証明で、こちらに明確な「使用期限」は定められていません。
ただし、住所や保管場所が変更された場合は再取得が必要になるため、実質的には住所変更や転居の際に更新が必要となります。
つまり、車庫証明そのものには「期限」があるというよりも、「住所や使用の本拠が変更された場合に更新義務が生じる」という仕組みです。
そのため、車を購入して証明書を取得したものの、何らかの事情で登録手続きが遅れてしまった場合には、期限切れで無効になってしまうことがあります。
新たに取得し直す必要があるため、証明書の発行日と登録予定日をしっかり確認しておくことが重要です。
車庫証明の更新を忘れるとどうなる?
車庫証明の更新を怠ったまま車を使用し続けると、法律上の義務違反にあたる可能性があります。
道路運送車両法第11条では、「自動車の使用の本拠の位置」や「保管場所の変更」があった場合には、15日以内に変更の届出を行う義務が定められており、これに違反すると5万円以下の罰金が科されることがあります。
実際には、警察が個々の車の保管場所を日常的にチェックしているわけではありませんが、事故を起こした際や車検時、または近隣住民から通報があった場合には、車庫証明の内容が確認されるケースがあります。
その際に、証明書の内容と実際の保管場所が一致していなければ、「虚偽の届出」としてトラブルになる可能性があるのです。
また、保険契約にも影響を及ぼす場合があります。
自動車保険は、契約時に届け出た使用の本拠地に基づいて保険料が設定されていますが、実際の使用場所と異なっていた場合には、保険金の支払いが制限されることがあります。
特に盗難や火災などで保険金請求が発生した際、住所不一致が発覚すると支払いが拒否されるリスクもあるため、注意が必要です。
このように、車庫証明の更新を忘れることは、罰則や保険適用外のリスク、さらには車検や名義変更時のトラブルにつながるため、常に最新の情報に更新しておくことが大切です。
車庫証明を紛失した場合は?
万が一、車庫証明書を紛失してしまった場合でも、慌てる必要はありません。
保管場所証明書(紙の証明書)や保管場所標章(シール)を紛失した際は、それぞれ再交付の手続きが可能です。
ただし、紛失しているものの種類によって再交付の手続きが異なるため、まずはどちらを紛失したのかを確認することが大切です。
再交付の手続きは、原則として証明書や標章を発行した警察署で行うことになります。
必要書類や再交付手数料(数百円程度)を用意して申請すれば、数日以内に新たな証明書や標章を受け取ることができます。
申請者が本人でない場合は、委任状が必要になることもありますので、事前に確認しておくとスムーズです。
また、保管場所証明書を紛失しても、既に車の登録が済んでいる場合は、日常的な運転に支障はありません。
しかし、車の名義変更や再登録が必要になったときには、再提出を求められることもあるため、証明書は再発行しておいたほうが安心です。
保管場所標章についても、紛失しても罰則はありませんが、貼付が義務づけられている以上、早めに再交付を受けることが望ましいです。
車庫証明再交付の流れ
次に、車庫証明再交付の流れについてご紹介します。
1,管轄の警察署に問い合わせる
2,必要書類を用意する
3,警察署の窓口で申請手続きを行う
4,再交付された証明書または標章を受け取る
①管轄の警察署に問い合わせる
まずは、最初に車庫証明を取得した警察署へ連絡し、再交付の方法や必要書類、手数料などの詳細を確認します。
警察署によって若干の運用の違いがあるため、事前確認がスムーズな対応の第一歩となります。
②必要書類を用意する
再交付に必要な書類は、車庫証明の種類(証明書または標章)や申請者によって異なりますが、一般的には以下が必要になります。
⑴再交付申請書(警察署の窓口で入手またはダウンロード可能)
⑵車検証のコピー
⑶本人確認書類(運転免許証など)
⑷委任状(代理人申請の場合)
③警察署の窓口で申請手続きを行う
必要書類をそろえたら、管轄の警察署に出向いて申請手続きを行います。
窓口で申請内容を確認した後、手数料(数百円〜1000円程度)を支払って完了です。
書類に不備があると再訪問が必要になるため、事前準備をしっかり行いましょう。
④再交付された証明書または標章を受け取る
申請から数日後、再交付された保管場所証明書または標章を受け取ることができます。
受け取り方法は警察署によって異なり、窓口での引き取りが基本ですが、郵送に対応している場合もあります。
再交付後は、保管場所標章を速やかに車両へ貼付し、書類も大切に保管しましょう。
賃貸物件の引越しに関するご相談は、久和不動産へ
今回は「車庫証明 更新 忘れ」というキーワードをテーマに、車庫証明の有効期限や更新を忘れた場合のリスク、紛失時の対応方法、そして再交付の流れまでを詳しく解説しました。
車庫証明は普段の生活ではあまり意識しないかもしれませんが、自動車の登録・名義変更・保険契約など、さまざまな場面で必要となる大切な書類です。
特に引っ越しをした際や、車の購入を控えているタイミングでは、早めに車庫証明の内容を確認し、必要に応じて更新や再取得の手続きを行うことが、トラブルを未然に防ぐための重要なステップとなります。
オンライン申請や郵送対応なども活用しつつ、スムーズで正確な手続きを心がけましょう。
久和不動産では、賃貸物件に関するご相談をいつでも受け付けています。
引越しに関わるお悩みはもちろん、それ以外の問題などに関しても、お気軽にお問い合わせください。