古い賃貸マンションの新しい活用方法!リファイニング建築とは?
みなさんは「リファイニング建築」という言葉をご存知でしょうか。
リフォームやリノベーションとは違い、物件の根本的な改修をおこなう再生建築の手法で、新築同様の仕上がりになると話題になっています。
今回は、そんなリファイニング建築の魅力をご紹介!
気になる仕組みとメリットについて、詳しく解説していきます。
古い賃貸マンションを活用できる!リファイニング建築とは
リファイニング建築は、株式会社青木茂建築工房の登録商標です。
主宰する青木茂さんが提唱した、古い建物の新たな再生手法で、もともとの建物を活かしながら設備配管更新や耐震補強をおこないます。
建物が老朽化してくると、一般的には修繕・改築・建て替えなどがおこなわれます。
しかし、古い物件の場合は多額の修繕費がかかるにもかかわらず、新築のような賃料を求められないため回収が困難。
建て替えの場合は、建物の高さや容積率の規制強化によって延べ床面積が小さくなってしまう可能性もあります。
さらに旧耐震基準の物件については、今後大きな地震が発生したら倒壊するリスクも。
そのような問題点をすべてクリアしてくれるのが、リファイニング建築なんです。
リファイニングは、建物の仕上げ部分をいったん撤去し、スケルトンの状態から新たなデザインで仕上げをしていきます。
そのため見た目は新築同様。
工期も新築よりぐっと短くなります。
工事費についても、建て替えの60~70%程度に抑えることが可能です。
リファイニング建築のメリットとは?古い賃貸マンションも見違える!
部屋や住戸単位ではなく、建物を一棟まるごと再生するのが、「リファイニング建築」です。
住まいの一部を再生する「リフォーム」や、マンションの一戸を再生する「リノベーション」との違いはここにあります。
そのため、見た目も性能も新築同様。
そのわりに工費が抑えられるので、必然的に家賃は新築物件より安くなります。
新築物件に住みたいけれど、家賃はできるだけ抑えたいという方におすすめです。
ほかにも、リファイニング建築にはさまざまなメリットがあります。
この工法の場合は、建物が建てられた当時の規制が適用されるので、床面積を縮小する必要はありません。
旧耐震基準の建物については、耐震補強によって現行法に対応可能。
その結果、法定耐用年数を超えても安心して住むことのできる、寿命の長い建物になります。
また、既存の建物に使われている資材を80%ほど利用できるため、廃材もほとんど出ません。
今話題のSDGsにもつながる、環境にやさしい建築方法といえます。