賃貸契約における仮押さえとは？2箇所以上の気に入った物件を押さえておける？
賃貸物件を選ぶとき、間取り・広さ・窓からの眺めといった違いにより、2つ以上の物件から悩むことが多いと思います。
引っ越しシーズンや人気のある物件は特に、「早く決めないと」と焦ってしまうでしょう。
今回は、賃貸契約における「仮押さえ」について解説します。
賃貸契約において仮押さえは可能か？
賃貸契約において「仮押さえ」とは、基本的に「申し込み」と同じ意味です。
地域によっては申し込みをする前に、他の人に入居されないよう2～3日程度押さえておくことができるところもあります。
ただし大体の地域では「仮押さえ」と言われた場合、「申し込みをする」と同じ意味になりますので注意しましょう。
「申し込み」ではなく「仮押さえ」という言葉を使うのには理由があります。
賃貸契約では、契約が成立する前に入居審査が行われます。
審査が通るまでは、物件を仮に押さえているという状態になるのです。
そして、審査前の「申し込み」の時点で「申込金」を支払うことがあります。
申込金は、家賃の1カ月分ほどです。
申込金を支払っておくと、他に申し込みがあった場合でも優先して入居審査を行ってもらえます。
引っ越しシーズンや人気の高い物件では、申込金を払って、入居できる可能性を高くしておくと良いですよ。
申込金は、契約の可否にかかわらず返還されます。
たまに、返還されない「手付金」として申込金が扱われる場合もあるので、必ず「預り証」を貰っておきましょう。
賃貸契約において仮押さえしたときのキャンセルと注意点
他にもっと理想的な物件を見つけたり、住む場所を変えたいと思ったりしたとき、仮押さえした物件をキャンセルしなければいけません。
入居審査前や、賃貸借契約の重要事項説明の前であれば、問題なくキャンセルできます。
しかし、契約後になった場合は次のような場合があるため、契約内容をきちんと確認しておきましょう。
●早期解約時に違約金が決められている
●賃料発生日前の契約撤回に違約金が決められている
●解約予告の期間内の賃料を払わなければならない
●賃料発生日が過ぎていれば「解約」の手続きをしなければならない
このように、キャンセルするには様々なデメリットが発生するため、入居申し込み時には次のことに気をつけてください。
●むやみに複数の物件を仮押さえしない
●申込金を支払ったら預かり証を控えておく
●キャンセルが決まった時点で連絡を早めにする
複数の物件を仮押さえすると、余計な出費の恐れがあります。
また、同じ不動産において複数の物件を仮押さえすると、「入居する意志がないのではないか？」と思われ、入居審査が通りにくくなることも。
キャンセルを伝えるのが遅くなると、部屋の清掃や保険手続きなどの準備といった多くの手間や時間が無駄になってしまいます。
トラブルを避けるためにも、入居する意志が強い物件を仮押さえするようにしましょう。
